連続複利の式を導出するぽよ~
連続複利の
\(xe^{rt}=y\)
って式があるけど、昔はどうしてこうなるのかわからなかった。参考書見てもいきなり上の数式が出てきて「これが連続複利です!」って説明ばっかりで吐き気がしてた。上のような式を盲目的に受け入れられれば良かったんだけど、生憎ハトニーちゃんはそんなに頭が良くなかった。そこで今日は連続複利の式の導出をやってみようと思うぽよ~。
ところで連続複利の式の導出に
http://www1.parkcity.ne.jp/yone/finan/FinanB02.htm
こういったやり方もあるんだけど、ハトニーちゃんは狐に摘まれたような感じがしてどうにも受け入れなれなかったぽよ。だから今回導出する方法は納得感の伴う方法でトライしてみようと思うぽよ。
最終的には\(x\)円を年率\(r\)%で\(t\)年連続複利で運用した際に\(y\)円になるって式を表現したいぽよ!そのためにまずは微視的に連続複利を観察してみるぽよ!
まず\(y\)の微小な変化率を出すぽよ。
\(\frac{(y+dy)-y}{y}=\frac{dy}{y}\)
この変化率は\(r\)に\(dt\)を掛けた数字と一致しているはずぽよ。そこで
\(\frac{dy}{y}=rdt\)
と表現できるぽよ。ここで唐突に\(log\)の微分について考えるぽよ。
\(\frac{dlogz}{dz}=\frac{1}{z}\)
上の式を変形すると以下のようになるぽよ。
\(dlogz=\frac{dz}{z}\)
つまり!\(y\)の微小な変化率に関して以下のように書き換えることができるぽよ!
\(dlogy=rdt\)
これで連続複利の微小な世界を式で表現することができたぽよ。でもハトニーちゃんが本当に知りたいのは連続複利全体の式ぽよ…。どうしたらいいぽよ~?BIG NEWS!数学には微小な世界から全体像を知ることができる方法があるぽよ!それは微分方程式といって、積分を使って解くことで実現できるぽよ!
\(dlogy=rdt\)
\(\int_{}{}dlogy=\int_{}{}rdt\)
\(logy+C_{1}=rt+C_{2}\) ※\(C_{1}\),\(C_{2}\)は任意の定数ぽよ
\(logy=rt+C_{3}\) ※\(C_{1}\)と\(C_{2}\)をまとめて\(C_{3}\)としたぽよ
\(logy=rt+C_{3}\)の意味は\(e\)を\(rt+C_{3}\)乗すると\(y\)になるというものぽよ。つまり
\(e^{rt+C_{3}}=y\)と書き換えることができるぽよ。
\(e^{rt+C_{3}}\)は指数法則によって\(e^{rt}e^{C_{3}}\)と表現できるぽよ。ここで\(e^{C_{3}}\)を\(x\)と置けば、
\(xe^{rt}=y\) となる…!
ta-dah!連続複利の式が導出できたぽよ~!こういうプロセスで導出するとなんで式の中に\(e\)が出てきたか分かるっしょ?対数の底が\(e\)のときlogの微分は最もシンプルになるから、対数の底を2とか10に設定して2とか10バージョンの連続複利の式を立てることも可能かもしれないんだけど、間違いなくその式は\(e\)バージョンの式よりも複雑になるだろうね。つまり!\(xe^{rt}=y\)の形が連続複利を表現する上で最もシンプルな形なんだ!ああ、それと今回の導出で\(x\)の中身が\(e^{C_{3}}\)だから\(x\)に0より大きな値しか入れちゃいけないことが分かったっしょ?普通に考えて-10000円の複利運用とか0円の複利運用とか考えるのはナンセンスだけど、それは数学的にもナンセンスなのが分かったね!
ところでなんで連続複利なんてものが必要か考えて欲しいぽよ。連続複利は連続であるから微分可能ぽよ。微分可能ということは複利を解析学といった数学の世界に引きずり込んで操作することが可能になるぽよ。だから連続複利の考えが必要になるぽよ!これはハトニーちゃんの推論だから本当は別に理由があるのかもしれないけどね :)
以上!連続複利の話おしまい!